サファイアは愛色の宝石

ども、今週半ばから実家(東北の片田舎)に里帰りしてまして軽く浦島状態です。てってけは、NTTの@FREEDを持っていて、遠征先とかからでもネットに接続できたりするのですが、うちのいなかはそんなもん軽く圏外です。ま、携帯はなんとか入るんですけどね。明日は、娘。の仙台公演と言う事で、仙台前乗りってことで仙台まで出てきまして、めでたく@FREEDもつながるし、ホテルはLAN接続も出来るので、やっと情報を得られているところです。


さて、留守中の一番のニュースといえば、やはり「リボンの騎士」の配役発表ですよね。高橋愛ちゃんがサファイヤ役ということで、めでたい限りです。言葉では、愛ちゃんにはそれなりに重要な役をやってくれればいいよとは書いていましたが、そりゃ本当は主役をやって欲しかったです。当たり前ですね。ミュージカルに限らず舞台を目指す女の子にとって、主役は永遠の憧れですからね。僕が以前見ていた劇団では、その子は主役では無いんだけど、家で主役のダンスを練習をして、足を怪我しちゃった子がいて、怪我をした理由を尋ねられて「それは言えない、絶対に言いたくない・・・、一度はやってみたい役の練習してたら・・」って、告白してたのを思い出します。そんな舞台少女憧れの主役なんですが、これが実力や華があるからといって、必ずしも主役になれるわけでも無いんですよね。野村佑香さんとか、子役時代にミュージカル「Annie」のオーディションを4回くらい最終選考で落ちてますし。「今年も受けるの?」「うん!」って毎年、懲りずに受けてましたが。最終選考までいっちゃうと、もう実力とか可能性とかそんな大差ないんですよね。あとはもう、その役のイメージに合うかどうかってことで。これまでの娘。ミュージカルのように、はじめに配役ありきで、あてがきで脚本が書かれるものならいいんでしょうけど、原作モノはもうその役に合うかどうかってのが大きなポイントになるので、選ばれなかったとしてもしょうがないかなぁとは思っていました。ですから、決まって本当に嬉しいです。ファンの欲目で見ると、ぴったりだとは思ってはいたんですけど。


実家に帰る前に、娘。DOKYUの今週分を3回ほど見る機会があったんですけど、この演出家のきむらしんじさん、いちいち僕好みの発言をしてくれます。課題曲の「ふるさと」の歌い方がみんな同じだという件なんか、それこそこないだの「演じる」って更新で書いた部分だよと、手を打ちたくなりました。別に違いを出せってことじゃないですよ。同じ人間はいないんだから、自分を出せばおのずと違うものになるはずなんですよ。それに、演出家さんが「この稽古期間中はぼくの言ったとおりにしてもらう」というようなことも言ってましたが、これは演出家の思っている通りに演じろという意味ではないはずです。演出家は役作りにおいて、様々な助言をし、また役者を追い詰めます。役者はそのなかで、自分ならではの役を、愛ちゃんなら、愛ちゃんにしかできない愛ちゃんになら出来るサファイアを作り上げます。演出家は、ぎりぎりの状態まで高橋愛サファイアを引き出そうと、かなりいじめるはずですwこの辺は役者と演出家の戦いですからね。でも、二人のゴールも勝利も一緒なんです。愛ちゃんには苦しくてもそれを忘れずに頑張ってほしいところです。自分をサファイアにする必要はありません。むしろ、サファイア高橋愛にするくらいでいい。


わかりにくいと思うんですけど、あ、そうだ、フランツ王子で話せば分かりやすいのか。今回、石川さん、安倍さん、松浦さんがこの役をやるんですけど、3人が同じ演技をしたら3人に分ける意味がないんですね。それぞれ、フランツ王子と重なる部分が違うわけですから、そのかさなる部分を大きく前に出してやれば、3人3様のフランツ王子が出来ます。サファイアもたとえ1キャストでも同じことが言えます。高橋愛高橋愛ならではのサファイアを演じる、そうでなければ高橋愛を起用した意味が無いのです。